「インスタのアカウントを売りたい、または買いたいけれど、違法ではないのか」と不安に感じる方は少なくありません。結論から言うと、売買そのものを直接禁じる法律は確認できませんが、Instagramの利用規約では禁止されています。
この記事では、違法になりうるケースと規約違反のリスクを整理し、トラブルを避けるための考え方をまとめます。

デジタルアセットパートナーズ編集部
Instagram・YouTube・Webサイトなどのデジタル資産の売却に関する情報を発信しています。本記事は一般的な情報提供であり、個別の法的判断は弁護士などの専門家にご確認ください。
目次
インスタアカウント売買は違法なのか
まず、法律と利用規約は別のものとして切り分けて考える必要があります。「違法かどうか」と「規約違反かどうか」は別の問題であり、売買を検討する際は両方を確認しておきたいところです。
アカウント売買そのものを禁じる法律は確認できない
日本の法律に、Instagramアカウントの売買だけを名指しで禁止する規定は確認できません。そのため、売買したこと自体がただちに犯罪になるとは言いにくい状況です。
ただし、取引の手口や中身によっては、詐欺や不正アクセスなどの別の法律に触れる可能性があります。この点は次の章で詳しく解説します。
Instagramの利用規約では売買・譲渡が禁止されている
Instagramの利用規約には、ユーザー名を含むアカウントのいかなる側面も、買う・売る・譲渡することはできないという趣旨の定めがあります。売買は規約違反にあたると考えるのが安全です。
規約に違反すると、アカウントの停止や削除の対象になる場合があります。法的に問題がなくても、運営側の処分を受けるリスクは残ります。
| 違法性と規約違反の整理 | |
|---|---|
| 法律(売買そのもの) | 名指しで禁止する規定は確認できない |
| 法律(手口・中身) | 詐欺・不正アクセスなどに該当する可能性 |
| Instagram利用規約 | アカウントの売買・譲渡は禁止 |
| 主なリスク | 停止・削除、取引相手とのトラブル |

編集部としては、「違法ではないから安全」とは考えていません。規約上の禁止があるため、売却後に凍結される可能性があることを前提に判断していただきたいです。
インスタアカウント売買で違法になりうるケース
売買の形そのものではなく、手口や中身によって違法性が問われる場面があります。代表的なケースを3つに分けて見ていきます。

乗っ取りや不正取得したアカウントを扱う場合
他人のログイン情報を不正に入手したり、それを第三者に提供したりする行為は、不正アクセス禁止法などで規制されています。乗っ取ったアカウントの売買は明確に違法と考えてください。
海外では、Metaがユーザー名の不正な売買をめぐって法的措置を取ったと報じられた例もあります。
実績を偽って代金を受け取る場合
フォロワー数やエンゲージメントを偽って説明し、代金を受け取ると、詐欺罪に問われる可能性があります。購入者をだます意図があるかどうかが大きな分かれ目です。
フォロワーを購入して水増ししたアカウントを、実績のあるアカウントとして売る行為も避けるべきです。
他人の写真や肖像を含むアカウントを扱う場合
無断転載した写真や、本人の許可を得ていない人物の写り込みがあると、著作権や肖像権の侵害になりえます。引き継ぐ側も、そのまま運用するとトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
- 乗っ取り・不正取得したアカウントは扱わない
- フォロワー数や実績を偽らない
- 無断転載の投稿や許可のない人物写真は整理してから引き継ぐ
インスタアカウント売買の規約違反と売り手のリスク
違法でないとしても、売り手にはリスクが残ります。規約違反と取引上のトラブルに分けて確認しましょう。

凍結や削除の対象になる可能性
規約違反と判断された場合、Instagram側がアカウントを停止または削除することがあります。売却前の凍結であれば、そもそも売れなくなります。
売却後の凍結で買い手とトラブルになる可能性
引渡し後にアカウントが凍結されると、買い手から返金や補償を求められる恐れがあります。売却後のクレーム対応まで想定して条件を決めておくことが大切です。
個人間取引で代金が支払われない可能性
SNSのDMなどで直接やり取りする場合、先にログイン情報を渡したのに入金されないという事態が起こりえます。相手の素性を確認しにくい点も、個人間取引の弱点です。

売り手側のリスクは、規約違反よりも「渡したのに払われない」「渡した後に揉める」といった取引上のトラブルのほうが身近です。
インスタアカウント売買で買い手が負うリスク
買い手にも、見落としやすいリスクがあります。購入を検討する方は、次の3点を確認してください。

購入後の凍結で投資額を失う可能性
規約で禁止されている以上、購入したアカウントが後から停止される可能性は否定できません。支払った金額が戻らない恐れがあります。
代金だけ受け取られて引渡しがない可能性
個人間取引では、代金を振り込んだ後に連絡が途絶えるケースが考えられます。実績の画面だけで判断せず、取引の流れを明確にしておく必要があります。
元の持ち主がログイン情報を保持している可能性
メールアドレスや電話番号の紐づけが残っていると、元の持ち主にアカウントを取り戻される恐れがあります。引渡し時の設定変更の手順は、事前に確認しておきましょう。
| 買い手のリスクの整理 | |
|---|---|
| 凍結 | 購入後に停止・削除される可能性 |
| 詐欺 | 代金だけ受け取られ引渡しがない可能性 |
| 取り戻し | 紐づけ情報が残り元の持ち主に戻される可能性 |
- 購入前にアカウントの作成・運用の経緯を確認する
- メールアドレスや電話番号の変更手順を事前に決める
- 代金の支払い方法と引渡しの順序を書面で残す

買い手の方は、フォロワー数の画面だけで判断せず、アカウントの経緯や引渡しの手順まで確認してから決めることをおすすめします。
インスタアカウント売買はマッチングサイトと売却代行のどちらか
売る方法には、マッチングサイトなどで自分で買い手を探す方法と、売却代行サービスに任せる方法があります。どちらを選ぶかで、手間と取引上のリスクの負い方が変わります。
マッチングサイトに自分で出品する場合
自分で価格や条件を決められる点が利点です。一方で、買い手探し、条件交渉、引渡しまでをすべて自分で進める必要があります。
売却代行サービスに任せる場合
査定や買い手探し、手続きの進行を代行してもらえます。なお、代行を使っても、Instagramの利用規約上の位置づけが変わるわけではない点には注意が必要です。
どちらが向いているかの目安
手間をかけても自分で進めたい方はマッチングサイト、やり取りの負担を減らしたい方は売却代行が選択肢になります。
| 自分で出品と売却代行の比較 | ||
|---|---|---|
| 項目 | 自分で出品 | 売却代行 |
| 手間 | 買い手探しから引渡しまで自分で対応 | 進行を任せられる |
| 条件交渉 | 自分で行う | 代行側が窓口になる |
| 費用 | サービスにより手数料が発生 | 成果報酬型(相談・査定は無料) |
| 規約上の位置づけ | 変わらない | 変わらない |
インスタアカウント売買のトラブルを避ける確認事項
規約違反のリスクをゼロにはできませんが、取引上のトラブルは事前の確認で減らせます。取引の前に、次の3点を押さえておきましょう。

アカウントの名義と権利関係を確認する
自分で作成して運用してきたアカウントであることを確認します。他人から譲り受けたアカウントや権利関係が曖昧なものは、売買の対象にしないのが無難です。
取引条件を書面やメッセージで残す
金額、引渡しの範囲、引渡し後の対応を、記録に残る形で取り決めます。口頭だけの約束は、後から争いになったときに根拠が残りません。
入金確認とログイン情報の引渡しの順序を決める
入金の確認と、ログイン情報やメール・電話番号の変更の順序を、双方が納得する形で決めておきます。先に一方だけがすべてを渡す形は避けましょう。
- 自分が作成・運用したアカウントか確認する
- 条件を記録に残る形で取り決める
- 入金確認と引渡しの順序を事前に決める

トラブルの多くは、条件が曖昧なまま進めたことから起こります。金額と引渡し範囲は、小さなことでも文面にしておくことをおすすめします。
インスタアカウント売却前に知っておきたい注意点
法的・規約上のリスクとは別に、売却前に整理しておきたい実務上のポイントがあります。

売却益の税金の扱い
アカウントの売却で得た利益は、状況によって所得として申告が必要になる場合があります。所得の区分や金額の扱いは個々の事情で異なるため、税理士や税務署に確認してください。
DMやフォロワー情報の取り扱い
DMには第三者とのやり取りが含まれます。引渡し前に、不要なメッセージや個人情報の扱いを整理しておくと安心です。
投稿素材と連携サービスの整理
投稿に使った画像や音源の権利、外部サービスとの連携状況は、引き継ぐ前に確認しておきます。
まとめ
インスタアカウントの売買そのものを直接禁じる法律は確認できませんが、Instagramの利用規約では禁止されており、手口によっては詐欺や不正アクセスなどの違法行為になりえます。
売る側も買う側も、凍結や取引トラブルのリスクを理解したうえで、名義・条件・支払いの順序を明確にして進めることが大切です。不安がある場合は、弁護士や税理士などの専門家への相談もご検討ください。
よくある質問
インスタのアカウントを売るのは違法ですか?
売買そのものを名指しで禁じる法律は確認できませんが、利用規約では禁止されています。手口によっては詐欺などに該当する可能性もあります。
売ったアカウントが凍結されることはありますか?
規約違反と判断されれば、停止や削除の対象になる可能性があります。売却後のトラブルを避けるため、条件は事前に取り決めておきましょう。
売却代行を使えば規約違反にならないのですか?
いいえ。代行を利用しても、Instagramの規約上の位置づけは変わりません。代行は、査定や手続きの負担を減らすための手段です。
アカウントを売って得たお金に税金はかかりますか?
状況によっては所得として申告が必要になる場合があります。詳しくは税理士や税務署にご確認ください。




